2018年に公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」が世界的な大ヒットを記録して以降、Queenの音楽が世代を超えて再評価され、その唯一無二のサウンドをより深く体験したいと考える方が増えています。特に、音楽の聴き方が多様化する現代において、あえてレコードという物理メディアで彼らの音に触れたいという需要が高まっています。しかし、一言でQueenのレコードといっても、オリジナル盤から再発盤、各国盤までその種類は膨大で、どこから手をつければ良いか迷ってしまうかもしれません。この記事では、初心者におすすめのレコード queen名盤の紹介から始め、まずはgreatest hits グレイテスト・ヒッツがなぜ最高の入門盤なのかを歴史的背景と共に解説します。さらに、コレクター垂涎の的である必聴のボヘミアン ラプソディ レコードが持つ特別な価値や、queen2とkiller queenの魅力、そしてサウンドの大きな転換点となったthe gameとlive killersのlp音質の違いにも深く触れていきます。デザインが印象的なqueen jazz レコードのジャケットに隠された逸話、ファンとの特別な繋がりを感じさせる日本企画盤のqueen jewelsと絆についても掘り下げます。後半では、一歩進んだレコード queen収集の知識と注意点として、中古レコードの買取と会社の選び方といった実用的な情報から、コレクターの間で囁かれる華麗なるレースとcosa girlの謎、omegaとdancing queenの意外な関係、そしてqueen latifah freedomとlatifah unityといった少し変わった関連情報まで、幅広く網羅します。この記事を読めば、あなただけのおすすめのレコード queenコレクションを築くための、確かで価値のある第一歩が踏み出せるでしょう。
- Queenの代表的なレコードの特徴と歴史的背景
- 音質やプレス時期、ジャケットで選ぶ際の具体的なポイント
- 後悔しないための中古レコードの購入や買取に関する注意点
- コレクションをさらに豊かにするアーティスト周辺の豆知識
初心者におすすめのレコード queen名盤
- まずはgreatest hits グレイテスト・ヒッツ
- 必聴のボヘミアン ラプソディ レコード
- queen2とkiller queenの魅力
- the gameとlive killersのlp音質
- queen jazz レコードのジャケット
- 日本企画盤のqueen jewelsと絆
まずはgreatest hits グレイテスト・ヒッツ

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これからQueenのレコードコレクションを始めようとする方に、自信を持って最初の一枚としておすすめできるのが、ベストアルバム『Greatest Hits』です。このアルバムには、「Bohemian Rhapsody」や「Don’t Stop Me Now」、「We Will Rock You」といった、バンドのキャリアを象徴する不朽の名曲がずらりと並んでいます。1974年から1980年までの黄金期のヒット曲が凝縮されており、Queenというバンドの音楽的多様性と圧倒的な才能を、この一枚だけで十分に理解できるでしょう。まさに、彼らの音楽世界への完璧な招待状と言えます。
このアルバムの価値は、その収録内容だけではありません。英国の公式チャートを集計するOfficial Charts Companyによると、『Greatest Hits』は英国史上初めて700万枚の売上を達成したアルバムであり、現在も英国で最も売れたアルバムとして君臨し続けています。これは、彼らの音楽がいかに国民的に愛され、時代を超えて聴き継がれているかの証明です。
レコードを選ぶ上で特に注目したいのは、2011年にリマスターされた音源を使用した再発盤です。このリマスター作業は、レッド・ツェッペリンやザ・ローリング・ストーンズなど数々の伝説的アーティストの作品を手掛けてきた、世界最高峰のエンジニア、ボブ・ラドウィックによるものです。彼はオリジナルのアナログマスターテープが持つ情報を余すところなく引き出すことに注力し、クリアでありながらもアナログならではの音の厚みと温かみ、そして迫力を両立させました。CDやストリーミングでは圧縮されがちな音のダイナミクス、特にフレディ・マーキュリーの驚異的なボーカルの生々しさや、楽器一つひとつの響きを、レコードならではの豊かなサウンドで心ゆくまで楽しむことができます。
『Greatest Hits』をおすすめする理由
- バンドの黄金期を代表するヒット曲が凝縮されており、入門に最適
- 歴史的な売上記録を持つ、音楽史に残る重要なアルバム
- 世界的エンジニアが手掛けた2011年リマスター盤は音質が非常に良い
- 現行盤として新品での入手が比較的容易で、価格も安定している
これからコレクションを始めるにあたり、まず「Queenのレコードサウンド」の高品質な基準を知る上で、このアルバムは絶対に欠かせない一枚と言えるでしょう。
必聴のボヘミアン ラプソディ レコード

レコードの世界:イメージ
Queenの代名詞であり、音楽史に燦然と輝く楽曲「Bohemian Rhapsody」。この曲を収録したレコードは数多く存在しますが、その中でも特に音質にこだわるオーディオファンや熱心なコレクターから「別格」と評されている一枚があります。それが、2015年に発売されたライヴ盤BOXセット『A Night at the Odeon – Hammersmith 1975』に限定収録された12インチシングルです。
このレコードは、単なる再発盤という言葉では片付けられないほどの規格外な高音質を誇ります。1975年の伝説的なクリスマス・イヴ公演の熱気を伝えるこのBOXセットの中でも、この12インチシングルは特別な存在です。通常のLP(33回転)よりも回転数が速い45回転仕様で、さらに溝の幅を広く取れる12インチフォーマットを採用することで、より多くの音情報を盤に刻むことが可能になりました。その結果、凄まじいほどの音圧と、細部まで見通せるような高い解像度を見事に両立させています。静寂のアカペラパートから、雷鳴のようなドラムのアタック音、幾重にも重ねられたコーラスの繊細な分離、そしてオペラパートからハードロックセクションへと雪崩れ込む際の圧倒的なダイナミクスまで、すべてが鮮明かつパワフルに再生されます。これを聴けば、「レコードの音はCDとは比べ物にならない」という常套句が、決して大袈裟ではないことを確信するはずです。
もちろん、このシングルはBOXセットの付属品であるため、現在では中古市場で探すしかなく、価格も高騰しがちです。しかし、Queenの楽曲が持つ本来のエネルギーとスタジオワークの緻密さを、一切の妥協なく「轟音」で体験したいと考えるのであれば、探し出してでも手に入れる価値は十分にあります。
「レコードでしか味わえない本物の音圧を体験したい!」という方には、私が最も強くおすすめしたい究極の一枚です。初めてこのレコードに針を落とした時の、空気が震えるような感覚と衝撃は今でも忘れられません。
queen2とkiller queenの魅力

ウィキペディア
Queenのディスコグラフィーを深く掘り下げていくと、特に初期作品群の中に、バンドの個性が最も先鋭的に現れたアルバムが存在します。その筆頭が、1974年にリリースされたセカンドアルバム『Queen II』です。このアルバムは、商業的な成功を収めた後の作品とは一線を画す、ダークで幻想的、そしてプログレッシブロックの影響を色濃く反映した独特の世界観が特徴です。レコードで聴くべき最大の理由として、特にUKオリジナルの初期プレス(マト4U/4U)が持つ、他のどの盤をも凌駕する圧倒的な音圧が挙げられます。
このアルバムは「Side White」と「Side Black」というコンセプトで構成されており、前者はブライアン・メイ作の優美でファンタジックな楽曲、後者はフレディ・マーキュリー作の邪悪で攻撃的な楽曲が中心です。特に「Side Black」に針を落とした瞬間にスピーカーから迸る、禍々しいまでの音の塊は、他のどのアルバムでも決して味わえない特別な体験となります。ブライアン・メイの代名詞である「ギター・オーケストレーション」が脳天を直撃し、バンド全体が一体となって迫ってくるようなサウンドは、まさに圧巻の一言。この「本物の音」を求め、世界中の多くのファンがこの初期プレス盤を探し求めているのです。
一方で、同年にリリースされた次作『Sheer Heart Attack』に収録された「Killer Queen」は、バンドに初の全米ヒットをもたらし、その後の方向性を決定づけた重要な楽曲です。この曲の洗練されたポップセンス、ボードヴィル風の軽快なピアノ、そして驚くほど緻密に計算されたコーラスワークは、『Queen II』のヘヴィなサウンドとは対照的な魅力を持っています。レコードで聴くことで、フレディによる多重録音ボーカルの繊細な重なりや、ピアノの軽やかなタッチ、そして左右のチャンネルに巧みに配置されたギターサウンドのディテールを、より深く立体的に味わうことができるでしょう。
豆知識:奥深きレコードのマトリクス番号
レコードの盤面の中心近く、曲が終わった後の溝がない部分(デッドワックス)に刻印された英数字が「マトリクス番号」です。これはレコードをプレスする際の金型の元になった「ラッカー盤」を管理するための番号で、一般的にこの数字が若いほど初期のプレスとされ、マスターテープに近い鮮度の高い音が得られると言われています。コレクターの世界では、さらに細かく「マザー番号」や「スタンパーコード」まで読み解き、プレスされた時期や工場を特定することもあります。まさに、レコードの身分証明書のようなものです。
the gameとlive killersのlp音質
1980年にリリースされた『The Game』は、Queenのキャリアにおいて極めて重要なアルバムです。それまでの彼らの作品、特に70年代のアルバムが持つ過剰とも言えるほどの装飾性や複雑さから一転、シンプルでタイトなサウンドへと舵を切った作品です。このサウンドの変化は、ドイツ・ミュンヘンのミュージックランド・スタジオで、新たな共同プロデューサーであるラインホルト・マックと出会ったことが大きく影響しています。LPで聴くと、そのサウンド・プロダクションの意図がより明確に伝わってきます。
代表曲「Another One Bites The Dust」や「Crazy Little Thing Called Love」では、ジョン・ディーコンの躍動するベースラインとロジャー・テイラーの乾いたドラムサウンドが楽曲の骨格を力強く支え、非常にクリアで分離の良い音質を楽しむことができます。これまで頑なに「No Synths」とクレジットしてきた彼らが、初めてシンセサイザーを導入したことも大きなトピックであり、そのきらびやかな音色がアナログ盤特有の温かみと絶妙に融合しています。
一方、その前年1979年にリリースされた初の公式ライヴ盤『Live Killers』は、まったく異なる魅力を持つアルバムです。1979年初頭のヨーロッパツアーの音源からベストテイクを編纂しており、スタジオ盤とは比較にならないほどの荒々しく、生々しいエネルギーに満ち溢れています。LP2枚組というボリュームで、当時のライブのセットリストをほぼ完全に追体験できる構成は、ファンにとって最高のドキュメントです。音質面では、当時のライヴ録音技術の限界もあり、現代のデジタル録音されたライヴ盤のような完璧なクリアさはありません。しかし、その少し粗削りでラウドなサウンドが、かえって会場の熱狂やバンドの爆発的なパフォーマンスをダイレクトに伝えてくれます。LPで聴くことで、オーディエンスのシンガロングや歓声がスピーカーの左右から聞こえ、まるで自分がアリーナにいるかのような臨場感を強く感じられるでしょう。
queen jazz レコードのジャケット

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1978年にリリースされたアルバム『Jazz』は、「Don’t Stop Me Now」や「Bicycle Race」といった人気曲を収録し、音楽的にも非常に多彩な内容を誇る作品ですが、それ以上にレコードのジャケットと初回盤に付属していたポスターが非常に有名な作品です。ジャケットデザインは、ベルリンの壁に描かれたグラフィティにインスパイアされたもので、力強い円形のモチーフが印象的です。
しかし、このレコードを伝説的な存在にしているのは、何と言っても初回盤に封入されていたポスターの存在です。これは、シングル「Bicycle Race」のプロモーションの一環としてウィンブルドン・スタジアムで開催された、65人のヌードモデルが自転車レースを繰り広げるという前代未聞のイベントを撮影したもので、当時、社会に大きな衝撃を与え、物議を醸しました。特に保守的だったアメリカでは、このポスターは猥褻とみなされ、レコード会社が自主的にポスターを抜き取り、代わりにポスター希望者向けの申込書を封入するという措置を取りました。そのため、ポスターが付属したままの米国盤初回プレスは、現在では非常に希少価値の高いコレクターズアイテムとなっています。
付属品の有無が価値を左右する
中古レコードの世界では、このようなポスターやステッカー、歌詞カード、そして日本盤であれば「帯」といった付属品が揃っているかどうかで、その価値が大きく変動します。『Jazz』のLPを購入する際は、ポスターの有無を確認することが重要なポイントとなります。
このように、レコードは単なる音楽メディアにとどまらず、その時代のアートワーク、時にはスキャンダルな話題性までをもパッケージした文化的な成果物なのです。『Jazz』のLPは、その最たる例の一つと言えるでしょう。
日本企画盤のqueen jewelsと絆
Queenと日本のファンの間には、1975年の初来日から続く、他のどの国とも違う特別な関係があります。当時、本国イギリスではまだ評価が定まっていなかった彼らを、日本のファンは熱狂的に歓迎しました。その深い繋がりを象徴するのが、日本市場のためだけに企画・リリースされた数々のベストアルバムの存在です。
その代表格が、2004年に発売された『Queen Jewels』です。このアルバムは、日本の大人気テレビドラマ『プライド』の主題歌に「I Was Born To Love You」が起用されたことをきっかけに企画され、日本のファンに馴染み深い楽曲を中心に選曲されました。結果として、オリコン週間アルバムチャートで1位を獲得し、日本レコード協会のミリオン認定を受けるなど、社会現象とも言える大ヒットを記録しました。
さらに、2020年の来日公演を記念してリリースされたのが『絆 (Kizuna)』です。このアルバムの最大の特徴は、収録曲が日本のファンによる人気投票によって決定されたという点です。投票の結果、1位に「Somebody To Love」、2位に「Don’t Stop Me Now」が選ばれる一方、3位には日本語の歌詞が含まれる「Teo Torriatte (Let Us Cling Together)」(手をとりあって)がランクインするなど、まさに日本のファンの思いが色濃く反映された内容となりました。これらの日本企画盤は、世界的なヒット曲のリストとはまた違う、日本のファンならではの視点からQueenの魅力を再発見させてくれる、コレクターにとっても非常に興味深いレコードです。
レコード queen収集の知識と注意点
- 中古レコードの買取と会社の選び方
- 華麗なるレースとcosa girlの謎
- omegaとdancing queenの意外な関係
- queen latifah freedomとlatifah unity
中古レコードの買取と会社の選び方

レコードの世界:イメージ
Queenの活動初期のオリジナル盤や、限定盤といった廃盤レコードを探す場合、中古レコード店やオンラインマーケットプレイスを利用することになります。デジタルのようにデータが均一ではないアナログレコードの世界では、購入前にいくつか知っておくべき注意点があります。最も重要なのは、盤の状態(コンディション)を正確に把握することです。盤面に付いた傷は、再生時のノイズや、最悪の場合は針が同じ箇所を繰り返してしまう「針飛び(音飛び)」の直接的な原因となります。浅いスレ傷(ヘアライン)程度であれば再生に大きな影響がないことが多いですが、爪で触って引っかかるような深い傷は避けるのが賢明です。信頼できる店舗では、国際的な評価基準(MINT, NEAR MINT, EXCELLENT, VERY GOODなど)に基づいたコンディション表記がされているので、それを参考にすると良いでしょう。
また、あなたのコレクションが増えてきて、整理や売却を考えた場合、レコードの買取サービスを利用することになります。買取を依頼する会社を選ぶ際は、その特性を理解することが重要です。
会社のタイプ | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
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大手リサイクルショップ | 店舗数が多く、気軽に持ち込める。幅広いジャンルを一度に処分できる。 | 専門的な知識を持つ査定員が少ないため、希少盤の価値が見過ごされがち。状態が悪いと安価になる傾向。 | とにかく手軽に、早く現金化したい人。 |
レコード専門店 | 特定のジャンルに特化しており、専門知識が豊富。希少盤やオリジナル盤を正しく評価してくれる。 | 店舗数が限られる。専門外のジャンルの査定額は低くなることがある。付属品の有無が厳しく査定される。 | 希少盤や高額盤を、価値を理解してくれる人に売りたい人。 |
オンライン宅配買取 | 自宅にいながら査定・買取が完了する手軽さ。地方在住でも専門店の査定を受けられる。 | 査定額の交渉がしにくい。梱包や発送の手間がかかる。査定結果に納得できない場合の返送料が自己負担になることも。 | 近くに専門店がないが、専門的な査定を受けたい人。 |
特に、QueenのUKオリジナル盤や、付属品完備の日本盤のように希少価値の高いレコードを売る場合は、ロックやプログレッシブロックを専門に扱うお店に相談するのが間違いありません。信頼できる会社を見つけることが、あなたのコレクションの価値を正しく評価してもらうための鍵となります。
華麗なるレースとcosa girlの謎
Queenのカタログの中でも、特に壮大でシアトリカルな魅力に満ちた傑作が、1976年リリースの『A Day at the Races』(邦題:華麗なるレース)です。ゴスペルクワイアのような重厚なコーラスが圧巻の「Somebody to Love」や、全編日本語の歌詞で日本のファンを驚かせた「Teo Torriatte (Let Us Cling Together)」など、音楽的な聴きどころが満載のアルバムです。
このアルバム自体には、コレクターを悩ませるような大きな謎はありません。しかし、インターネット上のレコードコミュニティや海外の掲示板などで、ごく稀に「Queen」と「cosa girl」という、一見意味不明なキーワードの組み合わせが話題に上ることがあります。これは一体何なのでしょうか。結論から言うと、Queenの公式なディスコグラフィー、メンバーの発言、公式なバイオグラフィーにおいて、「cosa girl」という単語や概念は一切登場しません。
ネット上の情報の真偽を見極める
「cosa girl」の謎は、おそらく海外のファンコミュニティ内での内輪のジョーク、あるいは非英語圏のファンが曲の歌詞の一部を聴き間違え、それがミーム(ネット上の流行)化したもの、または自動翻訳が生んだ奇妙な言葉が一人歩きしてしまったものと考えられます。このように、特にインターネット上の非公式な情報、特にファンが運営するWikiや掲示板には、事実無根の内容や根拠のない憶測が含まれている場合があります。レコード収集においては、公式サイトや信頼できる音楽メディア、専門書籍で情報を裏付ける習慣が非常に大切です。
このように、時に現れる不思議なキーワードの出所を探り、その謎を解き明かしていくのも、デジタル時代におけるレコード収集の面白い側面の一つと言えるかもしれません。
omegaとdancing queenの意外な関係

レコードの世界:イメージ
レコード収集の醍醐味は、音楽そのものを深く味わうことはもちろん、アーティストにまつわる様々なサイドストーリーやトリビアを知ることで、その世界観をより豊かにしていくことにもあります。ここでは、一見Queenとは全く無関係に見える「omega」と「dancing queen」というキーワードが、実は意外な形で繋がっている点について解説します。
omegaとの関係
「omega」とは、1848年創業のスイスの老舗高級腕時計ブランドのことです。ステージ上では誰よりも華やかでカリスマ的な存在だったフレディ・マーキュリーですが、プライベートでは知的な紳士としての一面も持っていました。彼は生前、腕時計の愛好家としても知られており、特にオメガの腕時計を愛用していたことが複数の写真から確認されています。彼のカリスマ的なパフォーマンスを、その腕元で静かに支えていた小物の一つとして、ファンの間では有名な話です。直接音楽とは関係ありませんが、こうしたアーティストのライフスタイルや愛用品に触れることで、より深くその人物像を理解し、親近感を抱くことができるでしょう。
dancing queenとの関係
「dancing queen」は、言うまでもなくスウェーデンが誇る伝説的ポップグループ、ABBAが1976年に放った世界的大ヒット曲です。もちろんQueenの楽曲ではありません。では、なぜこの2つが関連付けて語られることがあるのでしょうか。それは、QueenとABBAが共に1970年代のヨーロッパを代表し、世界を席巻したスーパーグループであり、音楽的にもいくつかの共通点を持っていたためです。両者ともに、緻密に計算されたスタジオワーク、幾重にも重ねられた美しいコーラス、そしてジャンルにとらわれないキャッチーなメロディを武器としていました。音楽評論などにおいて、70年代の音楽シーンの豊かさを語る上で両者が並べて比較されることが多く、そうした文脈で混同されたり、関連付けられたりすることがあるようです。
レコード店で「QueenのDancing Queenありますか?」と尋ねている方を見かけたことがあります。気持ちはとても分かりますが、それはABBAのコーナーにありますよ!…と心の中でそっとお伝えしたことがあります(笑)。70年代洋楽の奥深さを感じさせる一幕ですね。
queen latifah freedomとlatifah unity
レコード店で「Q」の棚を探していると、時折「Queen」という名前を持つ別の、しかし同样に偉大なアーティストの作品に出会うことがあります。その代表的な存在が、アメリカのヒップホップ界における女性ラッパーのパイオニアであり、グラミー賞受賞シンガー、そしてゴールデングローブ賞受賞女優としても活躍する、Queen Latifah(クイーン・ラティファ)です。
彼女の代表曲には、女性へのリスペクトと連帯を力強く歌った1993年のヒット曲「U.N.I.T.Y.」などがあります。「queen latifah freedom」や「latifah unity」といったキーワードは、彼女の楽曲のタイトルや、彼女が作品を通して一貫して訴えかけてきたメッセージ(自由、尊厳、結束)に関連するものです。彼女は、しばしば暴力的で男性中心主義的と批判されることもあったヒップホップの世界に、ポジティブで知的な視点をもたらした重要なアーティストです。
では、ロックバンドのQueenと彼女の間に直接的な関係はあるのでしょうか。音楽的な共演やコラボレーションといった実績は現在のところありません。しかし、非常に興味深い繋がりがあります。彼女がまだ10代だった頃、自身のステージネームを考えるにあたり、尊敬の念を込めて「Queen」という言葉を選びました。この名前の由来について、彼女は後のインタビューで、自身の母親がバンドのQueenの大ファンであったことが影響していると公言しています。尊敬する偉大なバンドの名前を一部拝借し、自身のアイデンティティと融合させた、というわけです。Queenというバンドが、ロックというジャンルや国境、世代を超えて、後世の全く異なるジャンルのアーティストにまでインスピレーションを与えていることが分かる、素晴らしいエピソードと言えるでしょう。
同名・類似名のアーティストに注意
レコードの世界では、似たような名前のアーティストやバンドが存在することは決して珍しくありません。オンラインでレコードを購入する際には、ジャケット写真や収録曲、レーベル情報などをしっかりと確認することが、意図しない買い間違いを防ぐための基本となります。
おすすめのレコード queenコレクション
この記事では、Queenのレコードの世界への入り口から、少しマニアックな知識まで幅広くご紹介しました。最後に、これからあなたのコレクションを築いていく上でのポイントをまとめます。このリストを参考に、ぜひあなただけの一枚を見つける旅を楽しんでください。
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- 初心者はまず歴史的名盤であるベスト盤「Greatest Hits」から始めるのが王道
- 音質にこだわるなら世界的エンジニアが手掛けた2011年リマスター盤がおすすめ
- 究極のレコード体験を求めるなら「Bohemian Rhapsody」の45回転12インチシングル
- この究極盤は2015年発売のハマースミス公演BOXセットにのみ付属する希少品
- 初期Queenのダークでヘヴィな世界観は「Queen II」のUKオリジナル盤で体感する
- 特にマトリクス4U/4Uで聴くSide Blackの音圧は他の盤を圧倒する
- 洗練されたポップセンスを楽しむなら「Killer Queen」収録の「Sheer Heart Attack」
- 80年代のクリアなサウンドを好むなら全米No.1アルバム「The Game」
– 70年代末の荒々しいライヴの熱気を感じたいなら2枚組LP「Live Killers」
- 「Jazz」はヌードポスターが付属した初回盤が世界的なコレクターズアイテム
- 日本との特別な絆を感じたいなら日本企画盤「Queen Jewels」や「絆」を探す
- 中古レコード選びで最も重要なのは盤面の傷を直接確認すること
- 希少盤の売却を考える際は専門知識が豊富なレコード専門店に相談する
- ネット上の真偽不明な情報に惑わされず公式サイトなどで裏付けを取る習慣を
- アーティストの愛用品や名前の由来といった周辺知識もコレクションの楽しみを深める