大切なレコードを傷やホコリから守りたいけれど、専用のカバーは意外とコストがかかる…そんなお悩みはありませんか。この記事では、レコードカバーを100均で探す際の選択肢として、ダイソーで見つかる便利なカバーや、レコードカバーとして代用できる商品について詳しく解説します。おすすめのクリアファイル活用術から、LPレコード袋に最適なサイズとはどんなものか、そしてレコードの外袋がぴったり合う選び方まで、具体的な情報をお届けします。さらに、100均のレコードカバー活用法と注意点にも触れ、ジャケットカバーで大切な盤を保護する方法や、ビニールカバーの正しい保管方法、レコードを保護するカバーの重要性についても深掘りします。古いレコードのビニール袋は捨てるべきかという疑問にもお答えし、最終的にレコードカバーを100均で賢く選ぶための知識を網羅的にご紹介します。
- 100均でレコードカバーの代用品として使える商品がわかる
- LP盤とEP盤にそれぞれ適したカバーのサイズ感がわかる
- 大切なレコードを劣化から守る正しい保管方法がわかる
- コストを抑えながらコレクションを綺麗に整理するヒントが見つかる
レコードカバーを100均で探す際の選択肢
- ダイソーで見つかる便利なカバー
- レコードカバーとして代用できる商品
- おすすめのクリアファイル活用術
- LPレコード袋に最適なサイズとは
- レコードの外袋がぴったり合う選び方
ダイソーで見つかる便利なカバー

レコードの世界:イメージ
結論から申し上げますと、2025年現在、ダイソーの店舗で「レコード専用」と銘打たれた保護カバーは販売されていません。しかし、落胆する必要はありません。文具コーナーやラッピング用品コーナーに目を向ければ、工夫次第で十分に代用できる優秀なアイテムを見つけることが可能です。
特に、7インチのシングルレコード(EP盤)の保護袋を探している方にとって、ダイソーは非常に頼りになる存在です。最もおすすめなのが、B5サイズのクリアポケットやクリアファイルです。EP盤のジャケットは一辺が約18.5cmの正方形であるのに対し、JIS規格におけるB5サイズは25.7cm × 18.2cmとなっています。横幅はぴったりか少しきつい場合もありますが、縦はジャケットごとすっぽりと収まります。大切なコレクションを日常的なホコリや指紋から守るという基本的な目的であれば、品質的にも全く問題なく使用できるでしょう。
EP盤におすすめのダイソー商品
ダイソーの文具コーナーで「クリアポケット B5」「ソフトカードケース B5」「クリアパック」といった名称で販売されている商品を探してみてください。多くは複数枚セットで販売されており、1枚あたりのコストを数円に抑えられるため、コストパフォーマンスは抜群です。
一方で、12インチのLP盤に関しては、状況が異なります。ジャケットサイズが一辺約31.5cmのため、ダイソーで最も大きい規格であるA3サイズ(42.0cm x 29.7cm)の袋でも幅が足りず、収納することはできません。そのため、LP盤のカバーを探している場合は、100均での代用は難しいと考え、他の方法を検討するのが賢明です。
レコードカバーとして代用できる商品

レコードの世界:イメージ
ダイソーだけでなく、セリアやキャンドゥといった他の100円ショップにも目を向けることで、レコードカバーとして代用できる商品の選択肢はさらに広がります。保護するための「袋」という観点だけでなく、コレクションを美しく「収納」したり「ディスプレイ」したりするためのアイテムも豊富に見つかります。
保護袋の代用品
レコード保護袋の代用品として最もポピュラーなのが、OPP袋(Oriented Polypropylene Bag)、通称クリアポケットです。OPP素材は透明度が非常に高く、ジャケット本来の鮮やかなデザインを損なうことなく保管できるのが最大の魅力です。選ぶ際の最重要ポイントは、やはりサイズ感です。
レコード種類 | ジャケットサイズ(目安) | おすすめの袋サイズ | 100均での入手しやすさ |
---|---|---|---|
EP盤 (7インチ) | 約18.5cm × 18.5cm | B5サイズ (約25.7cm × 18.2cm) | ◎ (ダイソー、セリア等で容易) |
LP盤 (12インチ) | 約31.5cm × 31.5cm | 約32cm × 32cm以上 | △ (規格品としてはほぼ見つからない) |
収納・ディスプレイ用品の代用
音楽を聴くだけでなく、アートワークとしてのジャケットをインテリアとして飾りたいと考えるコレクターも多いでしょう。そんなニーズに応えるアイテムも100均で見つかります。例えば、セリアで販売されている「ワイヤーマガジンラック」や「木製 インテリアウォールバー」は、工具不要で手軽にレコードジャケットをおしゃれに壁掛けできる人気商品です。また、ダイソーの桐製のストレージボックス(深型)は、EP盤を約100枚まとめて収納するのに最適なサイズ感で、多くのコレクターから支持されています。
これらのアイテムをクリエイティブに組み合わせることで、低予算でも自分だけのオリジナルなレコード鑑賞空間を演出することが可能になります。まずは数点試してみて、自分の部屋に合った活用法を探してみてはいかがでしょうか。
おすすめのクリアファイル活用術
100均で手軽に入手できるアイテムの中でも、特にB5サイズのクリアファイルは、EP盤(シングルレコード)を保護するための代用品として非常に高いポテンシャルを秘めています。
その活用方法は驚くほどシンプルです。まず、B5サイズのクリアファイルを用意し、EP盤をジャケットごと挿入します。このとき、レコードの取り出し口がファイルの上側、つまり開いている側に来るように向きを調整するのが作業をスムーズに進めるコツです。次に、上部にはみ出して余った部分を、定規を当てながらハサミやカッターで丁寧に切り落とします。たったこれだけの工程で、まるで専用品のようにサイズがぴったり合った、丈夫な保護袋が完成します。
このDIY術の最大のメリットは、その手軽さと圧倒的なコストパフォーマンスにあります。一般的な薄手のOPP袋と比較して、クリアファイルは素材にしっかりとした厚みと硬さがあるため、ジャケットの角が折れたり、表面に傷が付いたりするのをより効果的に防いでくれます。一方で、明確なデメリットとしては、この方法はEP盤に特化したものであり、LP盤にはサイズが合わず応用できないという点が挙げられます。
少し手間はかかりますが、自分の手で大切なコレクション一枚一枚を綺麗に整えていく作業は、レコード収集の楽しみの一つとも言えます。枚数が多い方は、週末に音楽を聴きながら、まとめて作業する時間を作ってみてはいかがでしょうか。
LPレコード袋に最適なサイズとは

レコードの世界:イメージ
LP盤(12インチレコード)を長期的に、そして安全に保護するためには、やはり専用に設計された袋を用意するのが最も確実で安心な方法です。LP盤のジャケットは、世界的な標準規格で縦横約31.5cmの正方形です。そのため、保護袋には、このジャケットをスムーズに出し入れできるだけの余裕が必要となり、具体的には最低でも一辺が32cm以上の大きさが求められます。
100均でLP盤用カバーを探す際の注意点
前述の通り、この特殊なサイズの袋は、汎用品を多く取り扱う100円ショップの製品ラインナップには、残念ながらほとんど含まれていません。プレゼント用の大きなラッピング袋などで代用を考える方もいるかもしれませんが、それらの多くは厚みが非常に薄く、静電気を帯びやすいため、レコードの溝にホコリを引き寄せてしまう原因にもなりかねません。長期的な保管を目的とするならば、避けるのが賢明です。
では、どこで購入するのが最適なのでしょうか。現在、最も手軽で品揃えが豊富なのは、Amazonや楽天市場といったオンライン通販サイトです。また、タワーレコードオンラインやディスクユニオンといった大手CD・レコードショップの実店舗やオンラインストアでも、様々な種類の専用カバーが取り扱われています。(参照:タワーレコードオンライン アクセサリーページ)
これらの専門店では、50枚や100枚単位のまとめ買いセットが主流で、100枚入りで1,000円前後から購入できる商品も珍しくありません。1枚あたりの単価に換算すればわずか10円程度です。無理に100均で不向きな代用品を探し続けるよりも、結果的にコストパフォーマンスが高く、何より大切なレコードを安心して保管できるという大きなメリットがあります。
レコードの外袋がぴったり合う選び方
最適なレコードの外袋を選ぶためには、単にレコードのインチサイズ(7インチか12インチか)だけで判断するのではなく、収納したいジャケットの「厚み」を正確に考慮することが非常に重要です。
同じLP盤であっても、その仕様は多岐にわたります。薄いボール紙一枚の通常盤(シングルジャケット)、見開き仕様で2倍の厚みになるゲートフォールドジャケット、レコードが2枚封入された2LP盤、さらには分厚いブックレットやポスターが付属する豪華盤など、その厚みは様々です。
厚みを考慮した具体的な選び方
100均のOPP袋などを代用する際には、あまりにジャストサイズすぎると、厚みのあるゲートフォールドジャケットなどは物理的に入らない可能性があります。そのため、収納したいコレクションの中で最も厚みのあるジャケットを基準に、少し余裕を持たせたサイズを選ぶことが失敗しないためのコツです。
レコード専門店で専用袋を購入する際は、「厚口」「通常盤用」「見開きジャケット対応(マチ付き)」といったように、用途別に細かく製品が分かれていることがほとんどです。自分のコレクションの特性に合わせて適切なタイプを選ぶことで、出し入れのストレスなく、見た目も美しく保管できます。
「のり付き(テープ付き)」タイプの袋も非常に便利です。袋の上部に再剥離可能なテープが付いており、フタをすることでホコリの侵入をほぼ完全にシャットアウトできます。ただし、出し入れの際にテープの粘着面が誤ってジャケットに付着してしまうリスクもあるため、頻繁に聴くレコードよりは、長期保管を目的としたコレクションに向いています。
これはEP盤の場合も同様で、特に1970年代以前のシングル盤に多い、薄い紙一枚のジャケットと、80年代以降のしっかりした厚紙のジャケットとでは厚みが異なります。B5サイズのクリアファイルを代用する場合でも、一度試しに入れてみて、出し入れが窮屈に感じないかを確認してから、複数枚の作業に取り掛かることをお勧めします。
100均のレコードカバー活用法と注意点
- ジャケットカバーで大切な盤を保護
- ビニールカバーの正しい保管方法
- レコードを保護するカバーの重要性
- 古いレコードのビニール袋は捨てる?
- レコードカバーを100均で賢く選ぶ
ジャケットカバーで大切な盤を保護

レコードの世界:イメージ
レコードのコレクター市場において、その価値は盤(レコード本体)の状態だけでなく、ジャケットのコンディションにも大きく左右されるのが常識です。したがって、ジャケットカバーを装着することは、単なる気休めではなく、レコードという音楽作品全体の価値を未来にわたって保護するための極めて重要な行為と言えます。
ジャケットカバーを一枚かけるだけで、日常に潜む様々な劣化要因から大切なコレクションを効果的に守ることができます。
- 傷やスレの防止:レコード棚からの出し入れは、避けられない行為ですが、その際に発生する他のジャケットとの摩擦によるダメージ(リングウェアなど)を最小限に抑えます。
- 汚れや指紋の付着防止:鑑賞時に付着しがちな手の皮脂や指紋を防ぎ、ジャケット表面の光沢や質感を美しい状態で保ちます。
- 湿気からの保護:紙製品の天敵である湿気。カバーは空気中の水分がジャケットに直接触れるのを防ぎ、カビの発生や、紙が波打ってしまう現象を抑制します。
- 構造的な補強:長年の経過で接着が弱くなったジャケットの「底抜け」や、背表紙が裂けてしまう「背割れ」を、カバーが外側から支えることで進行を食い止め、補強する役割も果たします。
たとえ100均の代用品であったとしても、これらの基本的な保護機能は十分に期待できます。お気に入りのアートワークを色褪せることなく長く楽しむためにも、レコードを入手したら、まず最初にカバーをかけるという習慣をぜひ身につけてください。
ビニールカバーの正しい保管方法
せっかく丁寧にカバーをかけても、レコード自体の保管方法が杜撰であれば、その努力は水泡に帰してしまいます。レコードの主成分である塩化ビニルは、実は非常にデリケートな素材です。正しい知識を持って保管することが、その音質や資産価値を維持するための絶対条件となります。
絶対に避けるべきNGな保管方法
以下の方法は、レコードに回復不可能なダメージである「反り」や「歪み」を引き起こす主な原因です。絶対に避けてください。
- 平積み(横置き):レコードをCDのように横にして積み重ねると、下にある盤に数十キログラムの圧力がかかり続け、確実に歪んでしまいます。
- 斜め置き:壁や棚に斜めに立てかけるのも、レコード自身の重みで徐々に「へ」の字に反ってしまう原因になります。
- 高温・多湿な環境:直射日光が当たる窓際、冬場のストーブやヒーターの近く、湿気がこもりやすい押入れの奥などは最悪の保管場所です。塩化ビニルは熱に弱く、簡単に変形してしまいます。
レコードにとって理想的な保管方法は、「涼しく乾燥した、風通しの良い場所で、完全に垂直に立てて保管する」ことです。国立国会図書館の資料保存の指針においても、紙や視聴覚資料の保存には安定した温湿度の環境が重要であるとされています。具体的には、室温18~22℃、湿度40~50%程度が理想とされます。
レコード専用ラックを使用するのが最も安全ですが、100均で手に入るファイルボックスやブックスタンドでも、枚数が少なければ適切に保管できます。この際、ボックス内でレコードが倒れて斜めにならないよう、ある程度の枚数で満たしてあげるか、隙間に詰め物をするなどの工夫を凝らすことが大切です。
レコードを保護するカバーの重要性
レコードを保護するカバーの重要性は、単に物理的な傷や汚れを防ぐという次元にとどまりません。それは、音楽体験そのものの質を守り、コレクターズアイテムとしての資産価値を未来永劫維持するための、最も手軽で効果的な「投資」であると断言できます。
目に見えないミクロのホコリや、湿気によって発生したカビの胞子がレコードの溝(音溝)に付着すると、再生時にレコード針がそれらを拾い上げ、「プチプチ」「チリチリ」という不快なサーフェスノイズの原因となります。症状が進行すると、針が溝をトレースできなくなる「針飛び」を引き起こし、音楽を正常に楽しむことすらできなくなってしまいます。外袋でホコリの侵入をブロックし、盤面をクリーンな状態に保つことは、設計者が意図したクリアな音質を長く楽しむための第一歩なのです。
また、少し現実的な話をすれば、将来的に大切なコレクションを手放す可能性もゼロではありません。その際、レコードの査定額は、ジャケットや盤の状態によって劇的に変動します。数百円のカバーを付けて大切に保管してきたレコードと、何もせず放置されてきたレコードとでは、数千円、あるいは希少盤であれば数万円以上の価値の差が生まれることも決して珍しいことではないのです。
このように、レコードカバーは物理的な保護はもちろんのこと、音質維持、そして資産価値の維持という、非常に多岐にわたる重要な役割を担っています。100均のアイテムであっても、その「投資」の第一歩として、これ以上なく有効な選択肢と言えるでしょう。
古いレコードのビニール袋は捨てる?
中古レコードショップで購入した際や、実家の押し入れから何十年ぶりに発見したレコードには、新品当時に付いていたであろうビニール袋がそのままになっていることがよくあります。しかし、それらが黄ばんで変色していたり、硬化してパリパリになっていたりする場合、感傷に浸ることなく、思い切って新しいものに交換することをおすすめします。
古いビニール袋を使い続けることには、審美的な問題だけでなく、レコード自体に悪影響を及ぼすリスクが潜んでいます。
- 透明度の著しい低下:経年による黄ばみやくすみは、せっかくの美しいジャケットアートワークの魅力を半減させてしまいます。
- 硬化による物理的ダメージ:柔軟性を失い硬化したビニールは、レコードを出し入れする際に鋭利な角でジャケット表面をこすり、スレや傷を付けてしまう恐れがあります。
- 化学変化によるダメージ:古いビニール製品から染み出す「可塑剤」という化学物質が、ジャケットの印刷インクと化学反応を起こし、ビニールとジャケットが癒着してしまう「ブロッキング」という現象を引き起こすことがあります。
- 衛生上の問題:長年蓄積されたホコリや、目に見えないカビの胞子が付着している可能性があり、コレクション全体の衛生環境を悪化させる原因にもなります。
これらの古い袋を、透明度の高い新しいOPP袋などに交換するだけで、コレクションは見違えるようにリフレッシュされます。その輝きは、まるで「新譜」をレコード店で手に入れた時のような、新鮮な感動を呼び起こしてくれるはずです。見た目が綺麗になることで、コレクションへの愛着もより一層深まることでしょう。
例外:資料的価値のあるオリジナル袋
ただし、当時のレコードショップのロゴが印刷されている袋や、ファンクラブ限定、プロモーション盤のみに付属していた特殊なデザインの袋など、それ自体に歴史的・資料的価値がある場合は話が別です。その場合は、レコードとは別にして、袋自体をファイルなどに入れて大切に保管しておくことをお勧めします。
レコードカバーを100均で賢く選ぶ

レコードの世界:イメージ
この記事の要点を最後にまとめます。100円ショップのアイテムの長所と限界を正しく理解し、賢く活用することで、コストを抑えながら大切なレコードコレクションを効果的に保護・管理することが可能です。
- 100均にレコード専用の保護カバーは基本的に販売されていない
- EP盤(シングル)にはダイソーなどのB5サイズのクリアファイルやOPP袋が代用できる
- B5サイズの袋はジャケットごと収納し上部の余りをカットすると綺麗に収まる
- LP盤(アルバム)に合う32cm四方以上の袋は100均で見つけるのが難しい
- LP盤用のカバーはAmazonやレコード専門店で安価に購入するのが確実である
- セリアのワイヤーラックやウォールバーはジャケットを飾るのに便利
- カバーを選ぶ際はジャケットの厚みも考慮して少し余裕のあるサイズを選ぶ
- カバーは傷や汚れだけでなく湿気によるカビからもレコードを守る
- レコードの保管は平積みや斜め置きを避け必ず垂直に立てて保管する
- 直射日光や高温多湿の場所での保管はレコードの反りの原因になる
- カバーをすることで盤面をクリーンに保ち音質劣化を防ぐ効果がある
- コレクションの資産価値を維持する上でもカバーは重要である
- 古く黄ばんだビニール袋はジャケットを傷める前に新しいものに交換するのがおすすめ
- カバーを新しくするとコレクションの見た目がリフレッシュされる
- コストを抑えたい場合はEP盤は100均、LP盤は通販と賢く使い分けるのが最善策